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環境

会長のメッセージ

将来にわたる事業の継続

エミレーツ・グループの継続的な取組みへの約束

2020年、ドバイでは2,000万人の観光客を迎え、年間3,000億ディルハムの観光収入を得ると見込んでいます。エミレーツ航空はこの目標の達成に向けて、グループのdnataと共に大きな役割を果たします。当初は右も左もわからぬまま始めた空港旅客サービス部門のdnataは今やグローバルに事業を展開しています。

現在、エミレーツ航空はドバイと145以上の都市を結んでおり、6大陸でスムーズな人とモノの流れを作っています。dnataは地上業務、機内食、貨物、旅行サービスをドバイだけでなく、5大陸、38か国の90都市に展開しています。 

ドバイは今後の成長に合わせてインフラストラクチャへの投資を進めており、エミレーツ・グループも同様の対応をしています。エミレーツは、2020年までに300機以上の航空機で年間7,000万人の乗客を運ぶことを目標としています。このため、現在は人材開発に取り組み、最先端の設備を建設してこの規模の運営に備えています。私たちは、今後もグローバルに事業を展開していくことに力を入れ、世界のさらに多くの都市を結んでまいります。

私たちにとって、成長は収益だけではありません。私たちは将来にわたって事業を継続していきますが、事業規模が大きいため、経済、社会、環境を変えることができるということに気付いています。このため、経済、環境、社会への影響を意味のある方法で改善することに意識して取り組んでいます。

その一環として、これまで集中して取り組んできた分野の1つが資源消費の管理です。不必要な消費を減らすことは、環境に対する影響を抑制するだけでなく、会社の利益にも直接つながります。燃料効率は、私たちの事業において常に重要な課題です。

エミレーツはすでに、燃費の良い最新の航空機を運航しています。これまで、エアバスA380やボーイング777など、24機の新型旅客機および貨物用航空機を購入しています。これらの新型航空機は民間航空機分野の最新技術の粋を集めたもので、継続的に全体的な燃料効率を高め、騒音を低減するのに役立ちます。

2013年11月、エミレーツは次世代のボーイング777Xを150機発注し、環境に配慮した効率性を実現する最新の航空機技術に莫大な投資を行いました。2020年以降は、777Xにより燃料効率が1段階引き上げられます。

エミレーツでは、できる限り効率的かつ責任のある方法で現有航空機を運航することにも常に取り組んでいます。エミレーツは運航効率化活動に加え、ANSP(Air Navigation Service Provider)との緻密な協力により、燃料と時間を節約するルートの設定を行っています。

地上では、グループ会社と各事業部門がさまざまな素材のリサイクルに取り組み、水や紙の消費を最小限に抑え、地上車の運用の効率化を図っています。たとえば、ドバイ国際空港では、dnataの空港業務チームが航空機を洗浄する水の使用量を最小限に抑え、エミレーツ航空機の客室から回収した新聞紙やその他の紙製品をリサイクルしています。

また、生物多様性や保護地区を支援する従来からの取り組みも継続しています。エミレーツが管理を支援しているドバイ保護地区に、UAEにとって文化的にも重要な鳥類であり、絶滅の危機にあるフサエリショウノガン1,000羽を放鳥しました。

これらの鳥は雛をかえすまでに成長しています。オーストラリアのブルー・マウンテンズにある保護管理地区リゾート、エミレーツ・ウォルガン・バレー・リゾート&スパは、持続可能性に関する取り組みに対して引き続き賞を獲得したほか、絶滅の危機に瀕している希少な野生生物の保護を続けています。

これらは、私たちが昨年度に実施した取り組みの一部に過ぎません。この報告書をお読みになることで、環境やその他の持続可能性に関する取り組みの成果を目の当たりにして私と同様に喜んでいただければ嬉しく思います。

ひとつひとつは小さな努力でも必ず意味があります。特に、事業もスタッフもグローバルに展開している私たちのような企業では大きな実を結ぶことができます。本当に意味のある影響をもたらすためには、持続可能性に関する活動を長期にわたって続けていく必要があります。エミレーツ・グループは、責任のある事業展開および環境への取り組みをお約束いたします。

敬具

シェイク・アハメッド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム

エミレーツ航空・グループ会長兼最高責任者